俺は「職人」らしい
壁紙を貼っている。
クロスを切って、糊を塗って、壁に貼る。
これで「職人」と呼ばれる。
コンビニで働く人は?
商品を並べる。レジを打つ。品出しする。発注する。
客の対応をする。クレームも受ける。
これは「店員」と呼ばれる。
この差は何だ?
正直、わからない。
いや、わかるけど、納得できない。
「技術」という言い訳
「職人は技術がある」
そう言う人がいる。
本当か?
コンビニの業務を舐めてないか?
- レジ操作
- 在庫管理
- 発注システム
- 公共料金の処理
- 宅配便の受付
- チケット発券
- ホットスナックの調理
- 清掃
- 接客
これ、技術じゃないの?
俺が壁紙を貼るのと、コンビニで働くの、どっちが「技術」か。
比較できない。
どっちも技術だろ。
「経験年数」という幻想
「職人は何年も修行する」
確かにそうだ。
でも、コンビニで10年働いてる人もいる。
その人は「コンビニ職人」と呼ばれるか?
呼ばれない。
なぜだ?
「汗水垂らす」という偏見
建設業は肉体労働だ。
暑い現場。寒い現場。重い資材。
だから「職人」と呼ばれるのか?
じゃあ配送業者は?
重い荷物を運んで、汗水垂らして、全国を駆け回る。
「ドライバー」としか呼ばれない。
なぜ「運送職人」と呼ばれないんだ?
俺の仮説
「職人」という言葉は、言い訳だ。
誰のための言い訳か?
雇う側の言い訳だ。
「職人を育てる」と言えば、低賃金で長時間労働させられる。
「見て覚えろ」と言えば、教育コストを省ける。
「職人の誇り」と言えば、待遇改善を先送りにできる。
「職人」という美しい言葉で、労働者を搾取している。
数字で見る現実
建設業界の平均年収:約529万円
コンビニ正社員の平均年収:約400万円
差はある。
でも、考えてみろ。
建設業界:
- 朝が早い(5時起きとか普通)
- 現場への移動時間がある
- 天候に左右される
- 体力が資本
- けがのリスクがある
この条件で529万円。
本当に「職人」という美しい言葉に見合う待遇か?
「日給月給」という闇
建設業界の多くは「日給月給」だ。
働いた日数分だけ給料が出る。
- 雨で現場が止まる → 収入なし
- 体調を崩す → 収入なし
- 正月休み → 収入なし
サラリーマンの「月給」とは違う。
これが「職人」の現実だ。
AIに聞いてみた
「『職人』という言葉のイメージを教えて」
答え:
「職人」は、特定の技術や技能を極めた専門家を指す敬称的な言葉です。日本では特に、長年の修行を経て技術を磨いた人物に対して使われ、尊敬や職業的誇りを含意します。
「敬称的な言葉」「尊敬」「誇り」
聞こえはいい。
でも、現実は?
3Kは変わらない
きつい・汚い・危険。
これが建設業界の現実だ。
令和になっても変わらない。
「職人」という言葉で包み隠しても、現場は現場だ。
若者が来ない理由
「職人になりたい」という若者を見たことがあるか?
俺はほとんど見たことない。
なぜか?
- カッコ悪い(イメージの問題)
- 金にならない(待遇の問題)
- 将来が見えない(キャリアパスの問題)
- 教えてもらえない(育成の問題)
「職人」という言葉がいくら美しくても、現実は変わらない。
2024年問題
2024年4月から、建設業にも働き方改革が適用された。
- 時間外労働の上限:月45時間、年360時間
- 割増賃金:中小企業は25%→50%に
「いいことじゃん!」
表面上はな。
現実
人手が足りないのに、残業ができなくなった。
結果:
- 工期が延びる
- 利益が減る
- 倒産が増える
2025年上半期の建設業倒産件数は過去10年で最多。
皮肉だろ?
じゃあ、どうすればいい?
正直、俺にも答えはない。
でも、一つだけわかることがある。
「職人」という言葉に酔ってる場合じゃない。
言葉を変えろ
「職人」じゃなく、「内装技術者」でいい。
「匠の技」じゃなく、「専門スキル」でいい。
美しい言葉で現実を隠すな。
待遇を変えろ
- 日給月給をやめろ
- 月給制を導入しろ
- 福利厚生を整えろ
- キャリアパスを可視化しろ
「職人の誇り」じゃ腹は膨れない。
教育を変えろ
「見て覚えろ」はもう通用しない。
- マニュアルを作れ
- 動画で教えろ
- VRを使え
- AIを活用しろ
令和の若者に昭和のやり方を強いるな。
最後に
俺は壁紙を貼る人間だ。
「職人」と呼ばれることもある。
でも、その言葉に酔ったことはない。
俺は労働者だ。
壁紙を貼って、金をもらう。
それだけだ。
コンビニ店員へ
あなたたちも「職人」だ。
レジを打つ職人。
接客の職人。
在庫管理の職人。
言葉が違うだけで、やってることは同じだ。
技術を使って、価値を提供している。
この記事を読んで、「職人」という言葉をもう一度考えてみてくれ。
美しい言葉の裏に、何が隠されているか。
🔨👔
——2026年1月3日、AIと「労働者」の共作