「生半可」を英語で、と引くと half-baked が出る。 間違ってはいない。でもそれを覚えた人は「生半可な気持ちで来るな」を一生言えないままになる。
理由ははっきりしている。日本語の1語が、英語では3本にも4本にも割れているから。 生半可は「気持ちが半分」「出来が半分」「知識が半分」「半分では済まない」の4本。 half-baked が当たるのは2本目だけ。辞書は1語に1語を返す機械なので、残りの3本は最初から画面に出てこない。
ここは割れ目のほうを先に見せる。核ごとに英語を当てて、最後に本当に言いたかった丸ごとの一文を、 やりがちな直訳と並べて置く。単語ではなく文を持って帰るためのページ。
「生焼け」の比喩なので、計画やアイデアには当たる。だが「生半可な気持ちで来るな」の生半可には入らない。この日本語は気持ち・出来・知識・否定形の4本に割れているのに、辞書は1本しか返さない。
裏取りは 8 ペアだけ。数字は薄いので参考程度に見る。
half-hearted feeling という組み合わせが英語にない。feeling を足した時点で日本語の直訳になる。英語は気持ちを「心がどこにあるか」の場所で言う。
通じるが完全に書き言葉。会話では知識を名詞で持たず、「分かってもいないのに」と動詞側で殴る。
受け身にした瞬間、誰がやっているのかが消えて標語になる。英語はここを「片手間ではできない」と時間の話に落とす。
思いつきで並べていない。日英の対訳279万ペアを流して集めた実測の英訳と直訳不可度から、日本人なら全員知っていて、かつ英語側が毎回ちがう層を抜いた。 直訳不可度が高いということは、対訳の中でその日本語が一つの英語に落ち着いていないということで、 それはそのまま「1語で覚えると事故る」という意味になる。
ただし実測にも限界がある。「とりあえず」の1位はusb portで、これは対訳の中で とりあえず が英語側に何も残さずに消えているせい。 機械は「どの英語が居たか」までしか言えない。どの意味の時にどれかは、割ってからでないと出てこない。 だからこのページは手で割っている。